石のココロ - 神在琉葵 石のココロ 内容紹介 (心なんてもういらない……)人一倍繊細な心を持ったその人は、生まれてからずっと誰よりもたくさんの悩みを抱え、傷付き、苦しみながら一生を終えました。今度また生まれて来る事があるならば、踏まれても蹴られ…
笑顔の前に - 神在琉葵 笑顔の前に 内容紹介 買い物を済ませて外へ出ると、空から白い雪がちらほらと舞い降りていた。過剰な暖房と人いきれのせいで熱くなった私の頬に、冷たい外気は心地良い。だけど、雪は嫌い。 雪は悲しい記憶を思い出させてくれる。不安…
旅は道連れ - 遠山海月 旅は道連れ 内容紹介 華やかに飾られた居並ぶ店先を散策していると、不意に誰かに腕を掴まれた。 ビクッ。 身体が震えた。 恐る恐る振り向くとヨレヨレボサボサのズングリとした中年の男だった。 男はわたしを睨みながら下卑た笑みを…
隠夜の鬼 - 朔雲みう 内容紹介 「それなら、とっておきの話があるよ」 「えっ、なになに!?」 卓から身を乗り出すようにして訊くと、祖母はにやりと笑い、つくったような低い声音で言った。 「鬼が出るんじゃ――」 第8回星の砂賞 優秀賞受賞作品 夏休み―― 田舎…
ぷるぷるイエロー - 阿波野治 内容紹介 忘れもしない、忘れたくても忘れられない、四年前の三月十一日。……いや、十二日だったかな。あるいは十日だったかもしれない。もしくは十三日だったか? ひょっとすると、九日だった、という可能性もあるかもしれない…
グローリーデイズ - 那柚 内容紹介 「やだよ、この子は。まだ寝ぼけてるんだから」 その口調がおばあちゃんにそっくりで、よく見れば顔もどことなく似てる様な……。 しかもアタシを見て、「麗子」って、ママの名前まで呼んで……。 第9回星の砂賞 優秀賞受賞作…
この、菜園で - たんぼず 内容紹介 ……誰も気づかなくていい。 自分が一生懸命に育ててる草花がそこにあるだけで、慰められるし癒される。ひとりでも寂しくない。 第16回星の砂賞 審査員奨励賞受賞作品今どきな古くさい名前。 とりたてて特徴のない容姿。 過…
AI彼女 - 因幡雄介 内容紹介 恋愛はファンタジーだと思う。漫画やアニメの主人公はよくヒロインに恋をするけれど、感情移入のしかたがわからない。二次元なのだから彼女の容姿がいいのはあたりまえだし、そうしなければ売れないだろう。妄想する彼女はどれ…