笑顔の前に - 神在琉葵

内容紹介
買い物を済ませて外へ出ると、空から白い雪がちらほらと舞い降りていた。過剰な暖房と人いきれのせいで熱くなった私の頬に、冷たい外気は心地良い。だけど、雪は嫌い。
雪は悲しい記憶を思い出させてくれる。不安な気持ちをかき立てられる。
両手一杯の荷物をぶらさげ、私はとぼとぼと家路に着いた。雪は少しも降り止まない。白く小さく軽いくせに、雪は私の心を暗く曇らせていく。
星の砂第二回朗読カフェ受賞作品
大切な人を失った悲しみを、女性は無理に取り繕って微笑む……年明け早々、少しウェットな雰囲気ですが、決して暗いお話ではありません。
編集部より
大切な人を失い涙をこらえている少女。そんな彼女の前に現れた不思議な少年。
意味深な言葉を投げかける少年。
少年は彼女に何を伝えようとしているのか……?
大切な人を失ったとき私たちはいったいどんな顔をすべきなのかということを語りかけてくる切なくも美しいストーリーです。

- 作者: 神在琉葵
- 出版社/メーカー: ネット文庫星の砂
- 発売日: 2019/07/01
- メディア: Kindle版
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