おじいちゃんの忘れもの - 美山 幸
内容紹介
「おじいちゃんなんか嫌い!どうして分かってくれないの。そんな頑固だから、周りから人が離れるんだよ」
豊は、そう叫ぶと、障子をピシャリと締めて、祖父の家をあとにした。
第3回ショートショートコンテスト 審査員奨励賞
『おじいちゃんの忘れもの』
最期の別れは突然やってくる。
それに例外はない。
僕と祖父との間にも「その日」は突然、訪れる。
その日、作井豊の身に不思議な出来事が起こる。
最後に祖父と会った豊の胸中に去来したものとは──
編集部より
小さい頃喧嘩別れしてしまったおじいちゃん。
急に出張で海外に行くことが決まり、おじいちゃんに会いに行くことを決意する。
久しぶりに会ったおじいちゃんは昔と変わらなくて……。
時は経っても思い出は変わることなく心に残り続ける。
離れていても二人の絆は変わることなく残り続ける。