WEBクリエイター養成学校で、VTuber科女子にASMR台本を書くラブコメ - うーぱー
内容紹介
ぷにゅっ。
ほっぺたに柔らかくて湿ったものが触れた。
「うわあっ!」
何が起こったのか分からず、僕はノートパソコンを抱くように前のめりになる。
椅子がガタガタッと揺れて鳴り、耳を打った。
いったい何が起きたんだ。教室には誰もいないはずなのに。
僕は、動悸が激しくなるのを感じつつ、恐る恐る振り返る。
そこには、綺 麗と可愛いのハーフで、陽キャっぽい女子が変な姿勢で立っていた。
左腕で胸を抱くようにして、中途半端に肘を曲げた右腕は前にしている。セーターの袖が長くて、指先しか出ていない。
軽く仰け反っていて、格闘ゲームのガードポーズに見えなくもない。
何故か顔は真っ赤で、目を大きく開けて口をパクパクさせている。
眉上で揃えた前髪の下におでこが透け、顔周りの髪が内側に緩く巻かれ、両サイドから鎖骨の辺りまで垂らした髪は軽くウェーブしている。
僕とは無縁の、モテ系、愛され系女子だ。一目見れば強く印象に残るのに、心当たりがない。つまり、他クラスの可能性が大きい。
「……君、驚き過ぎぃ。逆にこっちが驚くんだけど」
VTuber科2年生の藤崎美久がデビューを目指し、僕にASMRの台本執筆を依頼してきた。
打ち合わせの一環でカラオケや動物園に足を運び、親睦を深める僕達。
しかし、デビュー直前になって、ASMR収録用のダミーヘッドマイクが高すぎて買えないという問題に直面する。
解決策は……。僕自身がダミーヘッドマイクになる事だ――!
イヤホン型マイクを装着した僕の耳元で藤崎さんが台本を朗読する。
ちょっとエッチな台本を書いたため、僕は彼女の囁きや吐息に胸がドキドキと高鳴る。
業界トップを目指す僕達の物語が、今、始まる――。
編集部より
スターダストノベルス書き下ろし作品!
Webクリエイター養成専門学校のWeb小説科に通う「僕」こと石田直樹は、放課後の教室で見知らぬ女子・藤崎美久に出会います。
彼女の止まらないトークに圧倒される直樹でしたが、彼女がVtuber科に在籍しデビューを目指していることを知ります。
VTuber向けの台本なんて書いたことがない直樹でしたが、彼女から台本を依頼され作風を広げるためにもやってみるかと決意。
それから二人は徐々に徐々に親睦を深めていき……
続きはぜひ、本編をお読みください!
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