2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
終わりなき物語 - いっき 内容紹介 『クローン人間特例法』が施行されて、『不幸な理由で子供を失った親がそのことにより精神を患い、当該人間のクローンを作出することで回復が見込める場合』もしくは『当該人間のクローンを作出することで、世界技術の著し…
見果てぬ田園 - 深海カエル 内容紹介 Kは幸せな男だった。 彼に妻子はなく、両親もすでに他界していた。特にこれといった才能もなく、できる仕事といったら工場で作る製品のネジ締めくらいのものだった。 第3回ショートショートコンテスト 審査員奨励賞『見…
からっぽチョコレートのナゾ- 山吹あやめ 内容紹介 2月14日事件発生。 クラスメイトで演劇部のヒロイン、クイーン(あだ名)のバレンタインチョコレートが盗まれた。 第2回ショートショートコンテスト 審査員奨励賞『からっぽチョコレートのナゾ』事件発…
不器用なあなたへ - 湖汐 涼 内容紹介 「ほら、これ。あんたにやるよ」僕は、リボンを結んだ柔らかな黄色のカーネーションを一輪、目の前の女性に手渡した。 第1回ショートショートコンテスト 審査員特別賞『不器用なあなたへ』 母の日に、僕が用意したのは…
傘- 岡田吏生 内容紹介 朝、玄関でいつもの傘を手にした。「あんた、まだその傘使ってんの??」 「いいの、これお気に入りだから。行ってきます」 第1回ショートショートコンテスト 審査員奨励賞『傘』 憧れの人を入れた傘。タクシーの中に置き忘れてしまい…
からくり時計 - 藤井佳奈 内容紹介 「この店か」 シャッター街となった古い商店街の端に、その店はあった。 店に入る前にシャッター街を振り返ると、思わずため息が出た。僕の生まれ育った町も現在はシャッター街だ。つい、生まれ育った町を見ているような気…
マンホールのふたの話- 桂文弱 内容紹介 きみの夢を見たよ、とぼくは言った。 「どんな夢なの」そう、きみが聞き返す。 それが、奇妙な夢なんだ。夢の中のきみは、マンホールのふたなんだよ。 第6回ショートショートコンテスト 審査員奨励賞『マンホールのふ…
味の断人 - 此道一歩 内容紹介 ゴールデンウイークの三日目、信也が初めて婚約者の理穂を「品のない味の店」へ連れて行った。 店はコの字型にカウンターがあり、十、五、十という配置で席が用意されている。 周囲の壁は明るいベージュで統一され、壁とカウン…
ボクはヒーロー - dolce 内容紹介 ボクのしょうらいのゆめは、〝せいぎのみかた〟になることです。〝せいぎのみかた〟というのは、わるいひとをこらしめて、みんながしあわせにくらせるようにすることです。 だからボクは、たくさんのひとをたすけるために、…
スイーツ・ロード - 藤井佳奈 内容紹介 「いつかきっと」 山野が顔を上げた。僕は笑って、思っていたこととは別の言葉を続ける。 「いつかきっと、日本一の和菓子を作る」 「俺は世界一だ」 「知ってる」 僕達は顔を見合わせて笑った。 第15回星の砂賞【優秀…
七夕の約束 - 神在琉葵 内容紹介 (あ……) 久しぶりに早く帰れたその日……。 私の目の端に止まったものは、スーパーの前に並ぶ笹だった。 笹に吊るされた色とりどりの短冊が、ひらひらと風に揺れていた。 (そっか……もうそんな季節なのね……) 今日は七月六日……
幽霊屋敷へいらっしゃい - 水月あかり 内容紹介 「「ぎゃーーー!!!」」 ものすごい叫び声とともに、若い男女が屋敷から飛び出してきた。 そのまま走り去っていく彼らに向かって、入口にいた一人の少女・悠子は、何も驚くことなく、 「ありがとうございま…
超能力 - 神在琉葵 内容紹介 「うげーーーーーっ!」 俺は、思わず声を上げてしまった。 だって、俺の前にいるイケメンの腰のあたりに、長い髪の女がしがみついてたんだから。 目は虚ろで、その髪はぐっしょりと濡れ、身体は透けて向こうの景色が見えている…
似たもの同士- ST 内容紹介 俺はこの辺りに棲み付いてる野良猫さ。 歳? そんなもの猫に訊いたって知ってるわけないだろう? まあ、血気盛んな若い頃、尻を追い回した美猫の三毛が婆さんになってるから、俺もいい歳なんだろうな、近頃じゃ力もすばしっこさも…
異世界で二人の願いを叶えるために(2) - 神田翔太 内容紹介 ドマニー魔法学校の授業が終わると、悠斗とアリシアは不思議の森へと向かっていく。不思議の森のモンスターが持っているはずの希望のジュエリーを手に入れるためだ。 二人が初めて不思議の森に入っ…