神在琉葵
幸せの三つ結び - 神在琉葵 内容紹介 私達が今向かっているのは、クリスティーナ・三浦っていう霊感占い師のところ。 私も名前くらいは聞いたことがあるけど、理香が言うにはとにかくものすごい……多分、日本一の占い師なんだとか。 テレビには全く出ない人な…
空の破片 - 神在琉葵 内容紹介 どれほど時が流れようと……。 僕が罪を犯したってことは事実なんだし、そのことを知ってる人は必ずどこかにいて、ご親切に上司に報告する人もいて……。 残念なことだけど……でも、仕方のないことだ。 だって…悪いのは僕なんだから…
七夕の約束 - 神在琉葵 内容紹介 (あ……) 久しぶりに早く帰れたその日……。 私の目の端に止まったものは、スーパーの前に並ぶ笹だった。 笹に吊るされた色とりどりの短冊が、ひらひらと風に揺れていた。 (そっか……もうそんな季節なのね……) 今日は七月六日……
超能力 - 神在琉葵 内容紹介 「うげーーーーーっ!」 俺は、思わず声を上げてしまった。 だって、俺の前にいるイケメンの腰のあたりに、長い髪の女がしがみついてたんだから。 目は虚ろで、その髪はぐっしょりと濡れ、身体は透けて向こうの景色が見えている…
それは奇跡から始まった。 - 神在琉葵 内容紹介 奇跡……それは滅多なことでは起こらないもの。 少なくとも、僕の身にそんなことは起きないと思っていたし、そもそも奇跡なんてものは、テレビで見るか、本で読むようなものだと思っていた。 それなのに、ある日…
あたたかな贈り物 - 神在琉葵 内容紹介 (これからどうしよう……)道端の岩に腰掛け、ラルフは深い溜息を吐きました。 空の色は薄紫から青い色に変わり、そして、今はまた赤いものに変わろうとしています。 早く帰らなければいけないことはわかっていながら、…
赤い靴 - 神在琉葵 内容紹介 「あなたは自由でいいわね」 独り身の私が良く言われる言葉。 だけど、それが本心じゃないことは目をみればわかる。 彼女達の目は私を蔑んでいる。 可哀想な寂しい女だと……。 悔しいけれど、本当のことだから何も言い返せない。 …
コマドリの夢 - 神在琉葵 内容紹介 「ねぇ、リシャール……次はこの曲にしない?」 彼女は、微笑みながら、僕の前に楽譜を差し出す。 僕は差し出された楽譜を手にしながら、思わず苦笑した。 「アリシア……少し休んだらどう? さっきからもう何曲歌ったと思って…
ハロウィンの夜の訪問者 - 神在琉葵 内容紹介 「……誰だ、こんな時間に……」 騒々しくドアを叩く音に降りていったのは、午前二時を少し回った頃だった。 「こんな非常識な時間に訪ねて来るのは、君の友達じゃないのか?」 勉強の邪魔をされて明らかに不機嫌な…
天使の誤算 - 神在琉葵 内容紹介 産まれてからずっと苦労ばかり……これほどの不幸に見舞われながら、ここまで生きて来たのは、たいしたもんだ。こんな過酷な人生を送るのには、きっと、過去になにか原因があるのだろうが、そこまでは俺でも知ることは出来ない…
笑顔の前に - 神在琉葵 笑顔の前に 内容紹介 買い物を済ませて外へ出ると、空から白い雪がちらほらと舞い降りていた。過剰な暖房と人いきれのせいで熱くなった私の頬に、冷たい外気は心地良い。だけど、雪は嫌い。 雪は悲しい記憶を思い出させてくれる。不安…
石のココロ - 神在琉葵 石のココロ 内容紹介 (心なんてもういらない……)人一倍繊細な心を持ったその人は、生まれてからずっと誰よりもたくさんの悩みを抱え、傷付き、苦しみながら一生を終えました。今度また生まれて来る事があるならば、踏まれても蹴られ…