爆死エンドの悪役令嬢に転生したので、シナリオを書き直していいですか?(涙) - 永良サチ

内容紹介
『ラブリア』は……多方面からの注目度も高くて、私の作家人生において、さらなる起爆剤になりうる案件だった。神絵師によるキャラデザと人気声優によるフルボイスに加えて、お金をかけた大々的なプロモーションもしてもらった。
ゲーム配信前に開設した『ラブリア』公式アカウントは、すぐに十万人のフォロワーを超えて、グッズ化はもちろんのこと、後にアニメ化、映画化、舞台化も夢ではないと言われていた。しかしいざ蓋を開けてみたら、ユーザーからの反応は厳しかった。
【キャラはいいのにシナリオがくそ】
【ヒロインが空気】
【声優の無駄遣い】
【単純につまらない】
悪評は瞬く間に広まり、結果として『ラブリア』の配信は半年で終了した。それからは言うまでもなく、作家としての評価もだだ下がりになり、書き下ろしの依頼もこなくなった。
よって無職。よってニート。よって元作家。
貯金はそこそこあるものの、『ラブリア』の爆死は私の精神を散り散りにしてしまうほどの破壊力があった。
人気作家だった25歳の三吉(みよし)明奈(あきな)は、とあることが原因で自堕落な生活を送っていた。自宅の水道を止められてしまい、水を求めて久しぶりに外出したが、その先で車に跳ねられてあっさりと人生を終えてしまう。
そして次に目が覚めると……〝爆死〟という烙印を押され、半年で配信終了という結末を迎えた自筆の乙女ゲームのシナリオ。ラブマジックストーリア。通称【ラブリア】の世界にいた。
さらになんと転生したのは、ヒロインではなく、ヒロインを虐げる悪役令嬢エマ・ルーヴェルだった!性格の悪さが原因でユーザーからは嫌われまくり。そのせいでゲームが爆死したと言っても大袈裟ではない。
みんなヒロインが幸せになる展開を望んでいた。手厚い障害も虐げるだけの悪役もいらない。ということはひょっとしてこれは……。
「シナリオを面白く書き直すチャンス?」
明奈はエマとして、騎士団長や第二王子、さらには喋る猫を味方につけて幸せなエンディングを目指していくが、ことごとく邪魔が入ってしまって……?
爽快異世界ファンタジー、いざ開幕!!
編集部より
ミーティアノベルス完全書き下ろし作品!
元・人気作家の明奈が手掛けた乙女ゲームのシナリオが大爆死。
そのゲーム世界に転生してしまい戸惑う彼女ですが、「シナリオを面白く書き直すチャンス」だと気づきます。
果たして彼女はすべてを失う原因となったゲームのシナリオを修正することができるのか……?
爽快異世界ファンタジーをぜひお楽しみください!