完璧社長の裏の顔は、危険と誘惑でいっぱいです - 清水苺
内容紹介
「でも、俺は萌ちゃんといると楽しいからさ?」
「……ほんと、意味が分からないっ」
彼みたいなタイプに出会ったのは初めてだから、どう対処すればいいのか分からない。
どんなに罵っても、冷たくあしらっても、彼は笑顔を崩さない。
そのことが、とにかく不思議だったから。
「あのさ。拒否権はないって、まだ気づかない?」
「~~!」
彼のような人間は嫌いだ。大嫌いだ。
でも、どうしてなのかは分からないが──。
気づくと彼を、目で追ってしまう自分がいる。
「『普通が一番』って言葉が、俺は世界で一番嫌いなんだよ────!」
普通の人と結婚し、穏やかな家庭を作ることを夢見ていた相馬萌は、ある日友人に無理やり連れていかれた地下のバーで、勤務先の代表取締役社長である眞田桃李に声を掛けられる。
彼の表の顔は、爽やかな笑顔の仮面を被り、耳触りの良い言葉を並べてテキパキと仕事をする『完璧社長』。
その裏の顔は、すぐ人のことをからかい、笑顔でデリカシーのない言葉を口にする、萌が一番苦手とするタイプの男性だった。
桃李は最初、萌の素性を知らずにからかってくるのだが、激怒し冷静でいられなくなった萌は、うっかり自分が社員であることを口にしてしまう。
「じゃあ、また遊びに来るね」
以来、桃李に社内でも絡まれるようになってしまった萌は、次第に彼の言葉に翻弄されていき──!
編集部より
ミーティアノベルス完全書き下ろし作品!
見た目も経歴もパーフェクトな「完璧社長」こと桃李。その本性は、人をからかい、デリカシーがない言葉を口にする人でした。
真面目で穏やかな人との家庭を夢見ていた萌にとって一番苦手なタイプのはずが、しかしなぜか彼のことで頭がいっぱいになってしまい……
二面性を持つヒーローに翻弄される主人公。危険な香りのする物語をぜひお楽しみください!