悪役令嬢が幸せへの最短ルートを突き進もうとした結果、王太子からの溺愛が止まりません - やきいもほくほく
内容紹介
トリニティは目の前の見知った令息たちの顔を忌々し気に睨む。
「 わたくしを裏切ったのね……?」
そんなトリニティの言葉にも耳を傾ける者はいない。彼女は破滅への階段を駆け上がっていく。
「いくら俺の婚約者だからといって許されることではないぞ。人を平気で虐げるような人間を王妃にすることはできない」
「で、でもわたくしは誰よりもあなたを愛しています。誰かがわたくしを貶めようとしているのですわ!」
「……トリニティ・フローレス、貴様を国外に追放する」
「こんなの何かの間違いよっ、ありえないわ!」
「もう顔を合わせることもないだろう」
「わたしくしはダリル殿下のために動いただけっ! その女はあなたの隣に相応しくないと何故気づいてくれないの!?」
「これ以上、俺に無様な姿を見せないでくれ。トリニティとその協力者たちを地下牢に連れて行け 」
「──いやっ! 離しなさい、離せぇっ!」
トリニティは騎士たちに連行されながらもローラに暴言を吐き散らし、最後までダリルに助けを求め続けた。
乙女ゲームの悪役令嬢トリニティ・フローレスは両親に溺愛されて育った侯爵家の一人娘。天使のような容姿を持つトリニティは、エルナンデス王国の第二王子ダリルとの婚約を機に異常なほど彼に執着し、悪魔に取りつかれたように性格が豹変する。そしてダリルと恋仲になったヒロインを虐めて虐げたことで断罪され、森に投げ捨てられて死んでしまうのだ。
そんなトリニティにアラサーの社畜OLが転生してしまった!
けれどせっかく手に入れた新しい人生でみすみす当て馬になる気も悪役令嬢になる気もない。乙女ゲームのシナリオから抜け出して幸せを掴むためには、ダリルとの接触を避け、婚約者にもならず、モブになるのが一番だ。
それなのに婚約のきっかけになるダリルとの顔合わせは大成功のようで大失敗!?
ダリルとは真逆の、高すぎる理想の男性像まで伝えたというのに、気づけばダリルに執着されているんですけど?
ゲームの攻略対象者の一人で可愛くなるはずのトリニティの弟コンラッドは男らしくなりシスコンに。昔読んでいた少女漫画の推しに似ている天才すぎる第一王子は一体何者なのか。ゲームに登場したもう一人の悪役令嬢と本家ヒロインも現れて学園生活は波乱の予感。ダリルからの溺愛も加速してどうなっちゃうの!?
目指せモブ!幸せへの最短ルートを突き進むために奮闘する悪役令嬢の物語。
編集部より
人気作品がミーティアノベルスに登場!
アラサーOLが乙女ゲームの悪役令嬢に転生! 断罪を避けるにはフラグとなる第二王子との婚約を回避すべきと、彼と接触せず、モブ令嬢を目指していたトリニティでした……が、気づけば原作と違う波乱に次ぐ波乱に巻き込まれ……?
電子書籍版には書き下ろしの番外編を収録。未読の方はもちろん、WEB版をお読みの方もぜひお楽しみください!