内緒で出産したら、俺様御曹司と結婚することになりました - 星月姫薇
内容紹介
「やってしまった……」
どうして晃輝さんが私の誘いに乗ってくれたのかは分からないけれど、こうして一夜を過ごしてしまったのは事実で、この夜のことを私は忘れることはできないだろう。
高校時代、晃輝さんはとにかくカッコイイと有名で人気者だった。だから、遊び人だとか何股しているとか、色んな噂が飛び交っていた。それでもたくさんの人から好かれていたのだから凄いと思う。
自称彼女だと名乗る先輩方もたくさん見てきた。だけど私は、そんなふうに晃輝さんに近づくこともできなかったし、大勢の中のひとりになるのが嫌だった。
だから、自分から声をかけることも、すれ違う時に挨拶もできないくらい、遠い存在の一人だった。
そんな晃輝さんが、大人になった今、初めて私に声をかけてくれたのだから、それだけで幸せだ。おそらく今回、私と一晩過ごしてくれたことも気まぐれだったのだろう。きっと二回目はない。
私にもそれくらいは分かっている。
だから、グッと涙を堪えながら服を着て静かに部屋を出た。
「……さようなら」
「俺に食われても知らねぇぞ」
「いいよ……私を食べて?」
出張先で助けてくれたのは初恋の相手である晃輝だった。その後、酔った勢いで一夜を過ごしてしまった雪音。しかも、子供を身ごもってしまった。
ひとりで産みシングルマザーとして育てていたが、あの一夜から2年後――晃輝が再び雪音の前に現れた。
全ては子供の幸せのため、晴輝のため。雪音は自分はあくまでも跡取りである晴輝の付属品。そう自分に言い聞かせて始まった新婚生活だったが――。イクメンな晃輝に嫉妬したり、優しくされてドキドキしたり……雪音の心は大忙し。
高校時代に好きだった初恋の相手と再会した雪音が、海外雑貨を扱う大手企業の御曹司である晃輝に再び恋をするお話。
編集部より
人気作品がミーティアノベルスに登場!
初恋の相手と海外でのドラマティックな再会に、酔った勢いもあって一夜を過ごしてしまう雪音。
その後、妊娠していたことが発覚するも、相手――晃輝に迷惑は掛けられない、無理やり責任を取らせて仮面夫婦になるのも嫌だと、一人で産み育てることを決意します。
しかしあの一夜から2年後、晃輝は再び雪音の前に現れて……
番外編を書下ろしで二本収録。甘々で可愛い番外編の内容は……読んでからのお楽しみ!