妄想しがちな漫画家志望はイケメン御曹司と運命的な恋をする - 結月美鶴
内容紹介
「大丈夫ですか?」
薄れていく意識を捕まえるように、耳元で声がした。柔らかくも、はっきりと通る低音だった。
「……え?」
「あ、大丈夫かって聞かれると、大丈夫って答えがちですよね。どうかされましたか?」
顔を上げると、きれいな顔をした男性がこちらを覗き込んでいた。
黒々とした瞳が心配そうに私を見つめる。切れ長の、形の良い目からの圧に驚いて視線をずらすと、真一文字に結ばれた唇と少女漫画にそのままトレースできそうな美しい顎のラインが目についた。
妄想大好き漫画家志望の美海は、通勤途中に見知らぬイケメンから声を掛けられる。そのシチュエーションは「まるで運命の出会い」で、漫画のネタにもなりそうだ。
そしてひょんなことから再会を果たした二人は、なぜか一緒に水族館へ行くことに。果たしてこれはデートなのか? さらに彼は「君の王子様になりたい」と言い出して……?
このまま恋愛に発展するかと思われたが、突然ライバルが現れ、とんでもない話を聞かされてしまい……
編集部より
ミーティアノベルス完全書き下ろし作品!
通勤途中にイケメンと運命的な邂逅をした美海。これが漫画だったらどうやってまた巡り合うかがポイントだと幼馴染と盛り上がっていましたが、本当に再開することになって……?
まるで恋愛漫画が現実になったように始まった二人の関係は、果たして――。続きはぜひ、本編をお読みください!