蛍- 猫ケモノ

内容紹介
蛍が舞っている。
私は歩くのをやめ、橋下を流れる川へと眼をやった。薄暗い薄に覆われた川から、明滅する光があがってくる。
翠色のその光は、美しくもどこか儚く頼りない。
まるで、人の命のように――。
彼女と蛍を見た幼い日々のことを、私は思い出していた。
第2回ショートショートコンテスト 優秀賞
橋下の川で蛍が舞っている。
その蛍を見つめながら、私は幼い頃の出来事を思い返していた。
彼女と、蛍を見た思い出を――
編集部より
僅か三千字ほどの分量のはずなのに、読み終わった後は、まるで一冊分の本を読み終えたほどの満足感を覚えた作品。幼馴染みの少年と少女の織り成すストーリーがとても魅力的でした。読み惚れるとはこういう作品のことを言うのだと思います。少しの時間で満足感を得られる大変素晴らしい作品となっておりますので、誰でもすぐに読むことができます。ぜひ、お手元に取って読んでみて下さい!

- 作者: 猫ケモノ
- 出版社/メーカー: ネット文庫星の砂
- 発売日: 2019/10/27
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