さり子さんと。 - あずれな
内容紹介
「るか」って下の名前を呼んでくれたのは、さりこさんだけだった。
第18回星の砂賞 審査員特別賞
中学、高校といじめを受けた主人公のるかは、卒業から七年経ったいま実家で引きこもっていた。
しかしある真夜中、高校時代唯一自分をいじめなかった同級生「さり子さん」が突然訪ねてきて――
コンテスト特別審査員・芥川賞作家の三田誠広先生より(抜粋)
ひきこもりの女性のところに、女子校時代の知人の女性が訪ねてくる。この無神経な感じの知人のキャラクターが魅力的で、気の弱いひきこもりのヒロインとの対照が際立っている。ヒロインの対極にある人物を登場させることで、作品の幅が広がり、風通しがよくなる。まったく異なるタイプの女二人が衝突することで、次々と意外な展開が起こって、小説としてのスリルが出てくる。
編集部より
主人公のモノローグは非常にリアルかつ人間臭く、時折ジーンと来て、作品全体がどこか優しくおしゃれな感じもして……まるでショートムービーを一本見終えたかのような爽やかな読後感でした。
短めながらも練られた物語をぜひお読みください!
- 作者:あずれな
- 発売日: 2020/04/22
- メディア: Kindle版