悪役令嬢は破滅回避のため幼女になります! - 奏白いずも
内容紹介
「では、学園への入学はどうされるのですか? バートリス家の方は、皆様学園に入学されるのがしきたりと伺っております。お嬢様には酷な物言いではありますが、いつまでも子供のままというわけにはいかないのですよ?」
「わかっているわ……」
子供相手だというのにタバサがここまで言うのはイリーナを想ってのことだ。本当にそれでいいのかと何度も問いかけてくれる。
だからイリーナも素直に耳を傾けた。実際、タバサの言葉は何も間違ってはいない。
(タバサの言う通り、いつまでも子供ではいられない。その通りだけど……いっそ、ずっと子供のままでいられたら……ん?)
何か今、大切なことが頭をよぎった気がする。
(ずっと子供のままでいられたら?)
確かめるように繰り返す。
子供にアレンの婚約者はつとまらない。
子供なら魔法学園には通えない。
子供に悪役令嬢ができるわけがない!
その時イリーナは閃いた。
(なら子供になればいいんじゃない?)
衝撃だった。なんて簡単なことだったのか。
「これだ……」
悪役令嬢が破滅回避のために幼女化したら溺愛されました!?
六歳の誕生日――。憧れの王子アレンからのプレゼントで前世を思い出したイリーナ。
ここは、魔法学園を舞台とする乙女ゲームの悪役令嬢だったことを思い出すが、不運にも、その日はイリーナを破滅に導く攻略対象が自宅に勢揃いしている自身の誕生会だったのだ。
このまま悪役令嬢になりたくないイリーナは恐怖し、その日から引きこもりになった。
ゲームでは、魔法学園入学後、アレンを取られまいとゲームの主人公に嫉妬した挙句、力及ばずどのルートでも破滅するイリーナ。そんな彼女が破滅回避のために考え出した秘策は幼女になる(つまり若返る)事だった。だって――
子供にアレンの婚約者はつとまらない。
子供なら魔法学園には通えない。
子供に悪役令嬢ができるわけがない!
そう、完璧な計画である。
……ところが幼女化をきっかけに周囲のイリーナへの溺愛が始まった。
電子書籍版には、本編後のイリーナとライラの様子やアレンとの恋模様など、賑やかな日常(幼女も大活躍)がわかる書下ろしを収録!
編集部より
人気作品がミーティアノベルスに登場!
乙女ゲーム『魔女と精霊のライラリテ』のシナリオで破滅フラグが立っている悪役令嬢・イリーナに転生してしまった。
破滅を回避するため、イリーナが取った方法は幼女化!
ここまでシナリオを捻じ曲げてしまえば破滅の運命は回避できると踏んだイリーナでしたが、周囲からの溺愛が始まってしまい……
果たしてイリーナは破滅の未来を回避できるのか!?
電子書籍版では限定番外編を書き下ろし! 未読の方はもちろん、WEB版をお読みの方もぜひお楽しみください!