夏色の調べ - 朔雲 みう

内容紹介
ピアノの練習を終えた夏彦がふと窓際に目をやると、窓台の上に一輪の花が置かれていた。 このちょっとした出来事は、夏彦の鬱屈した気持ちを和らげてくれて――『この想いが、彼女に届きますように……』 ――夏の庭で出逢った少年と少女が紡ぐ、優しい物語。
第4回星の砂賞 審査員特別賞
ちらちらと何かが揺れている。夏彦はゆっくりと身を起こし、窓辺に近づいた。開け放たれた窓は出窓になっているので、手前は簡単なものなら置ける程度のスペースがある。煩雑になるのを嫌う母親の意向で何もない筈の場所に、それはあった。
吹き込む風に身を揺らす、一輪の黄色い花――
夏彦はそっと手に取り、目を瞬かせた。
「何でこんなとこに……?」
編集部より
ピアノの練習が終わるといつも窓枠に花が置いてある。その花を置いたのは隣に引っ越してきた家族の少女だった。
彼女は姉に頼まれて花を置きに来たみたいだが……。
とある夏の新たな出会い、涙なしではいられない結末を見逃すな‼

- 作者: 朔雲 みう
- 出版社/メーカー: ネット文庫星の砂
- 発売日: 2019/07/15
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